愛してやまない

観劇ログ、はじめました。

「世界は一人」

「世界は一人」観劇しました。
 ぐるぐる回る鉄塔はだいすきなやつですね。すごく、邦画的な音楽劇だったな〜。ドライな笑いはあるけど、表現自体はすごくウェットな感じ。弱い人間の言い争いとかヒスがすごく心にくるし、座席座ってるのが吐きそうなくらいしんどい。そうじゃなくて、の畳み掛けが辛い。
 
 ミュージカルじゃなくて音楽劇なのでバックバンドも歌うんだけど、坂本慎太郎とかバタ犬がすきな私のツボをつく感じでよかった。ASA-CHANG&巡礼っぽい実験音楽とかもあって、雰囲気あった〜。瑛太が世界を掘る時の音楽。
 松たか子の歌、前後の文脈いらないくらい揺さぶるものがある。ほんっとにすき。なんであんなに泣きたくなるんだろう。
 
 お話自体は高尚すぎて若干飲み込みきれなかったところある。弱さを持つ人間が自分の世界を掘り下げて普遍性からズレてしまうこととか、生まれに付随するカーストとか、後付けでそのチャンネルを合わせられた人の持つ抜け出した意識とか、そういう感じかな。トラウマフラッシュバックデジャヴみたいなのが多くてお腹痛くなる。
 
 今回は作演出が岩井さんという方なので、松尾スズキ作品ではないんですが、あー悲劇だなあって感じ。同じ役者であらゆる年齢を演じるんだけど、年齢的に多少の無理があっても*1、仕草とか決まったシンボライズで認識させる舞台やっぱり良い。
 
 

*1:松尾スズキが小学生の役をします