劇団☆新感線RS「メタルマクベス disc2」
劇団☆新感線RS「メタルマクベス disc2」観劇しました。初演とは多少キャラ解釈も変わってて、ある意味別物として楽しめた！ストーリーはマクベスベースだから悲劇なんだけど、ただ悲しいっていうより、人間関係の脆さと優しさに泣いた。親子関係と夫婦関係が最高。めっちゃいいパパだし、息子……。お笑いとオマージュはあの界隈の劇団らしすぎて、毎度思うんだけど、怒られないのかなアレ笑 だいすき。
何回見てもぼろぼろに泣いちゃうし、本編終わってからカテコで大原さんと尾上さん出てくるところでもう一回泣いちゃう……このお二人に出会わせてくれた原くんありがとう……。4公演にライビュも観に行ったので計5回観た。まだ観たい。ところでBlu-rayの発売はまだですか？
演出について
内容の濃さ的に厳しいけど、公演時間が2/3になると足腰にありがたい。でももう面白いからそのままでいいです。クドカンが話削ったのに演出の井上さんが結局尺増やしてるじゃん！って思った話から考えても、たぶんこの公演時間は変わらない。
バイクのためのステアラ、ステアラのためのバイク。スクリーンも大きいから、マッドマックス感が増してた。今回は客席が回るからもう回転ベッド使わないのかなって思ったけど、そこは続投だよね。そうだよね。満足した！
メタマクの笑うところはあんだけESPの名前を出しておきながらバックバンドでまったく使われていないところでは？？協賛入ってなかったっけ？
大原櫻子という怪物
大原夫人がフレッシュキュートでワガママな若奥様感あってめちゃくちゃ作品に合ってた。今までの夫人が大人の印象だから、この解釈も素敵だったな。寂しいのが一番嫌なのかあ……って切なくなった。
女優・大原櫻子に出会えたことが本気で奇跡だと思っている。紛れもなく気高い怪物で、か弱い女の子だった。
レスポールJr役・原嘉孝をどうかよろしくお願いします、大人の人！
元々初演がすきだったので、再演に原ちゃん出演決まった時は本当に嬉しかったなあ。明けない夜はso longが好きすぎて、原ちゃんがメインで歌って踊ってることに感動してストーリーでも泣いたのに、余分に泣いた。心の優しい王子様なジュニアだった〜！ダンスはさすがに華がある〜！
あの声で言われる「奥様」は全国民好きになっちゃうし、個人的にベランダに大原夫人がいたことに気付いた原ジュニアがわざわざ自分が段差降りて、立ち位置低くしてから跪くところが最高。全然かっこつけでもなんでもなく自然にやってる感じがすきだった！敬意の払い方がスマート！すき！
グレコ城に駆けつけた時のレスポールJr.いつも目がうるうるでちょっぴり泣いてるのに、グレコの心意気を聞いたら涙引いてるんだもんな〜。もう率いる人の顔してるんやもん……そんなんめちゃくちゃかっこいいやん原ちゃん……！
私はメタマク初演の森山未來を信じ切っていたから、正直比べちゃうだろうなって思ってた。でも、闇夜に燃える復讐心が似合う森山くんと相反するような、悪いことを悪いと言える”眩しいほどの正義感”と不遇の人生で培った”現実の救えなさ”の釣り合いがある原くんのレスポールJr.は、とびきりの王子様だった。
森山未來は物語的だけど、原くんは現実にいてほしいJr.だった。マーシャルと一緒に正しい国を作る原くんのレスポールJr.の“これから”が見たくて、それが叶わないことがこんなにも悔しくて、思い出しただけで泣いちゃう。原くんのお芝居は人間味があるから、すごくすきだなあ。
原くんの歌に、クリアはしてるけどたまに音や声量が安定しない荒削り感を9月時点ではまだ感じてたんだけど、千秋楽間近になるとさすがに芯のある歌い方になってたな〜！前から発声や声質自体は素敵だから、まだまだ伸び代を感じる。音もリズムもとれるから、もともと不安はあんまりないんだけど笑
だんだん伸び良くなる歌い方じゃなくて、出だしから正しい音と目指した声量をコントロールできてる感があった。ちゃんと歌いたい意識がビシビシ伝わる。とはいえJr.ソロは音程よりエモ重視だと思うから、まだまだ頑張って欲しい！原ちゃんの可能性は無限大だよ……！
尾上松也さんの無駄遣い（大歓喜）
本物の歌舞伎の奴だ！！！ってめちゃくちゃテンション上がった。見栄、海老反りなどなど。今まで見てたのやっぱり偽モンだったんだな。これだよこれって素人目にすらわかる。でも普通に技術の無駄遣いですよね。めちゃくちゃ好きです。
ランディつおいの〜！のくだりが日に日に尺長めになってるよね。櫻子ちゃん全然我慢できなくて後ろ向いて笑ってるし、台詞言えないからさらに松也さんの悪ふざけの尺が増えてる。松也さんと櫻子ちゃんの悪魔の夫妻コンビめちゃくちゃすきだ〜〜。
真田十勇士で六代目かな？中村勘九郎さん見た時も、メタマクで尾上さん見た時も思ったことだけど、歌舞伎役者さんって不思議と目が惹きつけられる存在。勘九郎さんは周りの空気がキラキラしてて、尾上さんは分厚い芯のような空気がある。すっとしてる。共通して布さばきが本当にプロ……。
