愛してやまない

観劇ログ、はじめました。

NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」

 NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」観劇しました。
 野田地図好きすぎる。考えもつかないような総合演出に初っ端から心持っていかれた〜!フライヤーに嘘偽り無しだ……舞い落ちる桜吹雪に、足跡の形に線が引かれるところ。偶像崇拝。すべてが美しくて、それだけで感極まる。こだわってないところがない!紗幕、布や紙の演出がめっちゃくちゃすき。照明で質感さえ違って見えてくる。舞台転換ほぼないのに、ちゃんと場面進行する。
 そして何より役者陣。古田新太目当てだったけど、天海祐希の立ち振る舞いの凛とした気高さに惚れ惚れしたし、何よりお芝居の化け物深津絵里を目の当たりにした衝撃がすごい。
 
 坂口安吾原作に野田秀樹だから、もう作品に間違いがないんだけど、海外に持っていく作品ってこういうことだよね〜という反論の余地がない完成度を感じた。何も隙がない……まだ野田さんの意図に半分も気づいていない未知の恐怖を感じる。とにかくすべてが恐怖と美しさに席巻される。圧倒的。
 
 チケットあったらまだまだ見たい。いろんな角度からお話や演出を噛み砕いて理解して、それから何度でもあのラストシーンの美しさに打ちのめされたい!!チケットが!!!ない!!!悲痛。野田さんの世界にもっともっと浸りたい〜し、現実に帰れない……。