愛してやまない

観劇ログ、はじめました。

「Little Women〜若草物語〜」

「Little Women〜若草物語〜」観劇しました。若草物語は絵本で読んだけど、ストーリー改変されてたのかも。
 性別や家族の垣根を超えた、友情や関係性の変化、女の自立もテーマに入ってるかな。公演が終わる頃にはすっかり4姉妹がすきになってる。ブロードウェイミュージカルは音楽が素敵ね。 

 

ローリーのはなし

 ローリーは本当に本当にかわいい。ちょっとお調子者なんだけど、人がいいんだよね。そしてなにより林くんの歌!踊り!皆さん見てください!このミュージカル俳優、アイドル事務所所属の私の推しで〜す!!!って号外配りたくなる。語末を消して雰囲気出す歌い方じゃなくて、全部の音にきちんと厚みがある。歌詞が聞き取れる状態で、感情を乗せていく歌い方。アンサンブルで歌っても、声の厚みでわかるなあ。Take a chance on meを聞くためだけでも1幕座る価値がある。あとはロドリーゴ役の時に騎士衣装着るんですけど、ちょっとだけ膝下が覗いてるのがドキッとする。ジョッキーパンツかと思ったら裾を絞ったハーフパンツだし、スパッツでもなく普通に生足だからびっくりしちゃった……。
 

ベスのはなし

 俺たちのベス。天使かな?透明感のある声が良かった。井上さんのお顔が赤ちゃんで愛くるしくって、特に騎士衣装着たときなんかもうシルバニアファミリーのお家に住んでる?ってくらいかわいかったな。ガーゼで包んだら赤ちゃんなんだって、本当、信じて!赤ちゃんなの!おじいちゃんもそら絆されるわって納得。
 

メグのはなし

 絵本読んでるときってメグに特別な思い入れはなかったけれど、実写化すると「これが愛される女だよね」って実感した。うぶでかわいいんだけど、母親として成長していく。愛によって強くなる女。良かったな〜。
 

エイミーのはなし

 末っ子らしい我儘さもあるけど、さみしんぼうでかわいいよね。ローリーとくっつくまでの流れはアナ雪から結婚詐欺をなくした感じ。私たちよく似てるね……。新婚って感じでかわいかったな〜。

 下村さんは劇中劇でトロルもやってるんですが、完全にちびっ子ギャングでふふってなっちゃった。かわいいね……。
 

ジョーのはなし

 主人公ジョーはすごく情熱的で魅力的な女性ではあるんだけど、瞬間湯沸かし器で多様性の許容がない。理解できないことは拒絶するタイプ。だから、ローリーの好意を考えずに、結婚というシステムへの嫌悪だけでプロポーズを脳死拒否したシーンが悲しい。スケートのシーンとかあんなに楽しそうだったじゃん……!それなのになぜ!

 それが妹の死の喪失感からすっかり腰を落ち着けて、あんなに嫌っていた結婚へ向かうの、人は変わると言えばそれまでだけど、なんか都合いいのでは、と思わなくもない。女としてのステレオタイプにハマるのが嫌的な導入だったのに、そこはいいんだ〜っていう。女が自立して暮らせないことから派生した嫌悪だから、ある程度生活ができるようになったら結婚への嫌悪は薄れたのかな。

 ベアとジョーがくっつくまでに原作はもう少し何かあるんだろうけど、再会!私たち全然似てないけど一緒にいると楽しいね!のスピード感に頭が追いつかなかったかな〜。私が家族観の変化を見落としただけかもしれない……。
 
 でもそんなジョーを嫌いになれないのは、情熱が美しくてまっすぐなところが伝わってくるから。男勝りなおてんば娘だけど、優しくて美しい。元宝塚トップスターにやらせるの大正解!朝夏さんは視線の力がすごい。吸い込まれるような眼差しがとっても素敵で、あの人と目を合わせたらそら好きになるわって思う。劇中小説の男の台詞朗読したシーンなんかもう抱いて!ってなった〜!炎が燃えていた的な台詞の時も宝塚感がすごかった。あと、ローリーと遊ぶシーンすごくすきだったなあ。ほんっと〜に楽しそうで、チャーミング。そらローリーも好きなるわ……。
  
 ジョーは懐に入れてくれた人間に対して、きっと無償の愛をくれる。たくさん傷ついても、意思の気高さは変わらない。できることなら、私もジョーに愛されてみたかった。きっと、もっと大好きになってしまう。